• テキストサイズ

短編夢

第9章 特別編 1


「優奈ちゃん、喜んでもらえたかな?」

気がつけば隣で微笑んでいた不二くんに、うんっ、と頷いてみせる。すごく嬉しい!

「さっきも言っちゃったけど、本当はもっとギリギリまで内緒にしてて、みんなで一斉に言うつもりだったんだかんな。本当、俺らって詰めが甘いよなぁ……けど、優奈が喜んでくれたなら、いいか」

「英二くん……」

「優奈、ちょっと格好つかないけど、もっかいちゃんと言わせて!」

そう言って、真面目な顔して私に向き合い直す英二くん。

「優奈、お誕生日おめでとう! 優奈にとって、サイッコーの1年になったらいいにゃ! 高等部でもよろしく!」

「英二くん、ありがとう! 私の方こそ、よろしくね!」

「こら、お前たち! 話が済んだら手伝に来んかい!」

コート向かいの芝生で、何かを準備している竜崎先生の声が聞こえる。何の準備?

「優奈先輩、今日のお昼はバーベキューっスよ!」

ニヤッとした笑みを見せながら、私に声をかけたリョーマくん。そしてそのまま、んじゃ、俺準備行ってくるんで、と、先生たちの方へ向かった。

そういえば、リョーマくんも、手塚くんも、帰ってきてたのって……今考えてみれば……

「西嶋」

「あ、手塚くん!」

「誕生日、おめでとう。」

「あ、ありがとう! あのさ、自惚れだったらごめん! 手塚くんとリョーマくんって、もしかして……」

「……春に、一度帰国する予定だったからな。いい機会だと思ったんだ。」

やっぱり……私の誕生日に合わせてくれたんだ……本当、みんな優しすぎるくらい優しい……

「ありがとう……すごく、嬉しいよ!」

私って、すごく幸せものだよ!

みんな、本当にありがとう!
/ 141ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp