第4章 金平糖分の願い……沖田 総司
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『あの子は……もう、神には戻れない。でも、人として輪廻の輪に加われる。また、どこかで……。』
沖田
『お兄さん……?』
小さなお兄さんの体が、鈍く光を帯びてきた。
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『そろそろか……。』
沖田
『えっ?』
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『あの子の命が消えたようだ。律儀な奴だ……人になったから、私の信者になるなんて……。どこまでも優しくて……可愛い妹だった。』
沖田
『命が消えた……。』
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『沖田……また、生まれ変わってもあの子を見付けてやってくれ。……頼む。……じゃぁな。』
【どこかで、また会おう……】
小さなお兄さんは消えた。
沖田
『……ありがとう。僕に未来をくれて。次は、もっと早く君を見付けるから。約束する。』
僕にしか見えない小さな光を仰ぎながら、心の中に誓った。
あの子も好きになってくれた金平糖……。
きっと……僕だけじゃなく、新撰組みんなを引き合わせてくれたんだろう。
僕が望むであろう、僕への礼がわりに……。