第4章 金平糖分の願い……沖田 総司
小さなおじさんは、なにかを知っているようだ。
沖田
『教えてくれる?あの子は、何を半分分けたの?』
?
『その前に……私は、おじさんではない。神としてまだまだひょっ子だ。』
小さなおじさんは、若いと言いたいようだ。
沖田
『じゃぁ……小さなお兄さん?金平糖……好きなの?』
?
『私が好きなのではない。あの子が好きになったものを持ってきているだけだ。』
沖田
『あの子……金平糖が好きなんだね。』
?
『あの子は、もう戻れない。だから……私に……。可愛い奴だ……。今日は、もう疲れた。ではな。』
小さなお兄さんは、金平糖と共に消えてしまった。
沖田
『戻れないって……僕に何かを分けたから?それって何?』
この時になって、今朝見た夢を思いだした。
沖田
『魂……?』
魂が失われたら、輪廻の輪には戻れないと言うことを聞いたことがある。
それに……無意識に呟いた、今の(時代)金平糖は……僕が見た夢は、前世であったこと?
あの子は祠に、金平糖を供えた。あの子が好きになった……金平糖を。
僕は、あの子を探した。
でも、帰宅したようで見付けることは出来なかった。
夢の中で言われた……。
【真っ直ぐに生きてきた……ご褒美だと思えばいい】
魂そのものが失われる直前……交わした言葉。