第3章 俺色に染まれ ……原田 左之助
これまた突飛のない質問に、目を丸くした。
原田
『何でそんなことになってんだ?』
『その方が、原田先生に好意を寄せていると聞いたからです。』
原田
『まぁ、好意を寄せてくれるのはありがたいが……生憎、間に合っているからな。』
あれ?何の言葉も無しかよ……。チラッと顔を見たが、何を考えているのか分からなかった。
ここでも塩対応かよ。
原田
『には、好きなやつの一人や二人はいないのか?』
『います。』
アッサリと肯定の返事。
『でも……相手がいるようですから。』
原田
『そうか。でも、お前じゃないとって言うヤツがいると思うぜ。』
『……意味がないです。その人じゃないと……意味がない。』
原田
『よっぽど好きなんだな。ソイツのこと。』
は小さく頷いた。
羨ましいな……に、そこまで思われるなんて。きっと、いいヤツなんだろう。
しかし、彼女持ち……ウチの学校なら、そうはいない。総司、斎藤……他になら……って、まさか総司とか?彼女とは友人だから……。
原田
『何か相談があるなら、いつでも聞いてやるよ。』