第13章 お見舞い
国見は袋の中を見て
「じゃあプリン貰おうかな。澤村さんはゼリー食べなよ。」
そう言って葵にゼリーを渡した。
「えっ……私はいいよ。だって国見くんに買ってきた物だから。」
葵は国見が渡した物を返す。
「俺が貰った物でしょ。じゃあ誰にあげてもいいじゃん。ほらっ、一緒に食べよ。」
「う、うん。じゃあ貰おうかな。」
二人は葵が買ってきたデザートを一緒に食べる事になった。
「……あれ。澤村さんのゼリーちょっと固そうだね?」
国見は葵が食べているのを見て言う。
「これね、食感が面白いんだ。最近好きでよく食べてるの。」
葵嬉しそうに話す。
「へぇ、食べてみたいな。一口ちょうだい。」
「あ、うん。どうぞ!」
そう言って葵は国見にゼリーの容器を渡そうとした。
「……食べさせて欲しかったんだけど。」
「えっ!?たっ、食べさせて欲しいとか言わないで。……恥ずかしいから……」
葵はまた赤い顔をしながら俯いた。