第13章 お見舞い
放課後になり部活も何事もなく終了。
葵は
「金田一くん、ごめん!」
帰ろうとしていた金田一を呼び止めた。
「澤村さん、何か用か?」
「ねぇ、金田一くん!国見くんの家知らない?」
「知ってるけど…見舞いでも行くのか?」
「うん、お見舞い行きたくて。地図書いてくれないかな。」
「そういう事なら……そういえばあいつ、塩キャラメル好きだったな……」
金田一は学校から国見の自宅までの地図を書きながら独り言の様に言っていた。
(塩キャラメル……お見舞いで持って行くのもな……もうちょっと食べやすい物がいいかも……)
葵はそんな事を考えていると
「はい!澤村さん、地図書けた。」
金田一は手書きの地図を葵に渡した。
「ありがとう!助かりました。」
葵は金田一にお礼を言うと
「国見は澤村さんが見舞いに来てくれたら喜ぶと思うよ。」
「そうだと良いんだけどねぇ」
葵は金田一に苦笑いをした。