第13章 お見舞い
「あの、二人とも話聞いてる?」
「ごっめーん。葵がお兄さん以外の男の子の話をするからビックリしちゃって!でも何で国見くんが風邪引いたの葵が関係してるのかな~?」
由香里がニヤニヤしながら葵に聞いた。
「昨日夕方から雨降ってたじゃない。帰り、駅まで国見くんの傘に入れてもらったんだけど、国見くんさ、私に傘貸して雨の中そのまま家まで帰ったと思うんだ。」
そんな話を聞かされ綾と由香里は
「国見くん優しい!」
と興奮していた。
「ねっ、葵。国見くんのお見舞い行ってみれば?」
綾は葵に提案する。
「うん。行こうとは思ってるんだけど、家知らないからどうしようかなって。」
「そっかぁ……あっ、男子バレー部に国見くんと同じ中学の人居ないの?」
「同じ中学の人かぁ…………あっ、居た!」
「その人ならきっと知ってるよ、部活の時にでも聞いてみれば?」
「うん。そうする!二人とも話聞いてくれてありがとね。」
葵は二人にニッコリ笑いながら話す。
「いえいえ。話聞いただけでもにやけちゃった。ねっ、綾!」
「由香里はこういう話好きだよね~。でも
葵からこんな話が聞けて嬉しかったよ。」
二人もニッコリ笑って返した。
こうしてお昼休みは終わった。