第13章 お見舞い
次の日
朝練にはいつも来ている国見が今日は来ておらず葵は不思議に思っていた。
朝練も終わり教室へと戻ったが
教室にも国見は居ない。
(国見くん学校お休み?どうしたんだろう…)
そんな考え事をしていたら、朝のホームルームが始まる。そして国見が風邪で休みだということがわかった。
お昼休み
今日は雨で中庭が濡れている為教室でお昼ご飯
友達が葵の席にやって来た。
「葵~。ご飯食べないの?」
葵はお弁当も出さずにぼんやりしていた為友達の綾が声をかけた。
「あっ、食べるよ。ごめん、ちょっと考え事してた。」
「えっ、考え事?なになに~?何考えてたの?」
もう一人の友達、由香里が興味深々に葵に聞く。
「あ~……ちょっとね。」
「一人で考え込まないの!ほら葵、言ってみなさい。」
綾は机をバシバシ叩きながら言った。
「……うん。あのね、今日国見くん風邪で休みじゃない?風邪引いたの私のせいなんだ。」
そんな葵の話を聞いて
綾と由香里はビックリし、二人はコソコソと
「葵がお兄さん以外の男の子の話するの初めてだよね」
などと話をし始めた。