第11章 練習試合
体育館を出て行った大地。
国見はすぐに大地に追い付き
「あっ、あの!澤村さんのお兄さん!」
後ろから大地に話しかけた。
それを聞いた大地は立ち止まり振り向いて
「……君は?」
と国見に聞いた。
「澤村さんと同じクラスの国見と言います」
「!!君が国見くんだったのか!」
「あっ、澤…葵さんから俺の事聞いていたんですか?」
国見は葵は大地と同じ名字なので初めて名前で呼んだ。
「あぁ、妹が話していたよ。バレー部の中で一番仲良いって。…………少し話をしていかないか?」
大地は国見に話をしようと持ちかけた。
「はい。俺もお兄さんと話したかったので追いかけてしまいました。」
国見はそう言って、
二人は校舎の入口に座り込み話を始めた。
「国見くん、君が葵の事男子バレー部のマネージャーに誘ったんだよね。理由とかあったりするの?」
「………理由ですか。葵さんが部活何に入ろうかなって悩んでいたから、俺もバレー部だしちょうどいいかなって思って………後は…正直葵さんに興味ありました。」
「そっか…正直に教えてくれてありがとう。」
「葵さん、お兄さんの事話す時はとても嬉しそうなんですよね。本当好きなんだなっていうのがわかりますよ」
国見は葵が普段からお兄ちゃんを慕っていると大地に話してみた。