第10章 遊びに行こう!
及川と話が終わった葵は教室へと戻る。
教室に入り自分の席に座る。
すると国見が
「澤村さん、及川さん来た?」
と話しかけてきた。
「うん、及川さん来たよ。今日一緒に遊ぼうって。」
「えっ!澤村さん、及川さんと遊びに行くの!?」
国見は思わず立ち上がってしまった。
「国見くん!?だっ、大丈夫?及川さんの強引さに負けちゃったの。」
突然立ち上がった国見にビックリしながらも答えた。
「……そうなんだ……」
国見はまた椅子に座り明らかに元気を無くしていた。
そして放課後
「澤村さん、また明日」
「うん!国見くんまたねっ!」
国見は葵と及川が一緒に居るのを見たくないのですぐに帰ってしまった。
国見は廊下を歩いていると及川と岩泉に会う。
「国見ちゃん、もう帰るの?」
及川が国見に話しかけてきた。
「はい、帰りますけど。……及川さんは澤村さんと遊びに行かれるんですよね?」
国見は葵が言っていたのが本当かどうか聞いてみた。
「あれ?国見ちゃん、葵ちゃんに聞いたんだ。うん!これから遊びに行くの。岩ちゃんも一緒にだけど。」
及川は答えると
「……ったく、俺まで巻き込むなよな!」
岩泉は及川に文句を言った。
それを見た国見は
(岩泉さんも一緒なんだ……良かった……)
少し安心し
「お先に失礼します。」
二人に挨拶して帰って行った。