第8章 青城の主将さん
その頃体育館内では
「葵ちゃん勝手に帰っちゃうなんて……俺に会いたかったんじゃなかったの~?」
及川は岩泉に愚痴っていた。
「ただ見たかっただけじゃねーの?つかお前は自意識過剰過ぎ!クソ川の癖に。」
「岩ちゃん何気に酷い……まぁいいや、明日
も葵ちゃんに会えるし。」
「……お前にしては珍しいな」
「えっ?岩ちゃん何が?」
「お前は自分に寄ってくる女の子しか相手にしねぇじゃん。なのに葵が気になるとか。」
「ん~何だろな。葵ちゃんがブラコンだからなっ。」
「ブラコンだったらなんだってんだ?」
「俺さ思うんだよね。葵ちゃんがあのままだと、とんでも無い事になりそうだから。」
「ハハッ!馬鹿じゃねーの?」
「え~……結構本気で思ったんだけどなぁ」
二人はそんな話をしていた。