第26章 変わらなくていいよ
「お兄ちゃん居る?」
葵は大地の部屋の前で声をかけた。
「葵?入っていいよ。」
部屋から大地の声が聞こえ
葵は部屋に入った。
大地は机に向かっていて勉強をしているようだった。
「葵どうした?」
大地は振り向き葵に声をかける。
「お兄ちゃんに水族館のお土産。」
葵はお土産の袋を大地に渡した。
「俺個人のお土産?」
大地はそう言って袋を開けた。
「アハハ。このマンボウいいな!ありがとう、気に入ったよ!」
大地は何とも言えないマンボウの表情に
笑い葵にお礼を言った。
「お兄ちゃんに似てたからマンボウにしたんだ。気に入ってくれて良かった。じゃあ、勉強の邪魔だからもう戻るね。」
葵はそそくさと自分の部屋に戻ろうとした。
「葵ちょっと待って。」
大地は戻ろうとした葵を呼び止めた。
「お兄ちゃん何?」
葵は振り向くと
大地は立ち上がり
「……ちょっといいか?」
葵を呼んだ。