第22章 優しい彼
葵は母にそんな事を言われ
手で首の跡を隠し
(しまった…)
バツが悪そうな顔をした。
そんな葵の顔を見て
「澤村さんどうしたの?」
国見は心配そうに聞いた。
「……国見くん、話があるの。私の部屋に来てくれないかな。」
葵はそう言って立ち上がった。
葵に突然そんな事を言われ
不思議に思ったが
「うん、わかった、行くよ。お母様お茶ご馳走さまでした。」
国見も立ち上がり葵の母にお礼を言ってから葵に付いて行った。
一人になった母は
(……私余計な事言ってしまったわ。二人の関係が悪くならなきゃいいけど……)
心配していた。