第22章 優しい彼
リビングに居た国見は
辺りをキョロキョロしながら
落ち着かない様子だった。
「ごめんなさいね、葵ちゃん休みの日はいつも起きるの遅くって。」
葵の母はお茶を用意して国見の所にやって来た。
「いえ、こちらこそ朝早くに来てしまってすみません。」
「あら、そんな事気にしないで。国見くんは葵ちゃんの彼氏なのよね?」
「えっ!?あっ、ち、違います!」
葵の母に突然そんな事を言われ国見はあたふたするばかりだった。
「あら、そうなのね。貴方みたいなしっかりしている子が葵ちゃんの彼氏だったら良かったのに。」
(葵ちゃんに印付けたの彼じゃ無さそうね……)
葵の母は少し残念そうにした。
「あっ、お母様にそう言って貰えると光栄です。」
国見は照れながらも嬉しそうにした。
そんな国見を見て
(葵ちゃんモテモテじゃない。)
「フフっ、葵ちゃんとこれからも仲良くしてね。」
ニッコリした。