第3章 火照るりんごの見る夢は。
『ご、ごめんね。月島くん今熱出ててつらいのに……そんな時にこんな告白とかされたら、嫌だったよね』
……なんてムードのない。
そう思っていたが、月島くんは私の言葉をぴしゃっと跳ね除ける。
「好きだって分かったからいいじゃないですか。もう、俺とあなたは両想いってことで……」
『い、いいの?こんなんで……私なんかで、いいの?だって私、なんにもできな……』
“なんにもできない”
そう言おうとした時――……
がばっとベッドから起き上がった月島くんは、私の腕を掴み、私の唇に自分のそれを重ねた。