第1章 君ノ背中。[☆]
唇が触れた瞬間、彼女の身体はびくんっと反応する。
もしかして……
「これがはじめて?」
彼女の顔を覗き込めば、全身でそう訴えてるようにしか見えなかった。
そして顔を真っ赤に染めてコクコクと首を縦に振っている。
『恥ずかしくて、心臓壊れちゃう……っ』
潤んだ瞳でそう言われれば、男の理性なんてたやすく吹っ飛んでしまうだろう。
そのまま彼女の腰と頭の後ろに手を回し、濃密なキスに切り替えていく。
『……ん………………んんっ、ふ……ぁ』
自分の舌で彼女の口内を侵す感覚。
舌を絡ませる度に、ビクビクと反応する身体。
それを視覚で満喫するたび、ゾクゾクと背中にいい快感がはしった。
それが心地よくて、何度でも貪るように彼女を求めてしまう。