第6章 風月流の時間
集会のある三日日、午前中。
授業に入る前
教卓にいる殺せんせーへ、渚は歩み寄り
渚「あの…殺せんせー」
殺せんせー「にゅ?何ですか?渚君」
渚「…風月流格闘術って
一体何なんですか?
柔剣術って言ったり、剛剣術って言ったり…
銃までも完璧に扱いこなしているし…」
尋ねていた。
殺せんせー「そうですね…
随分長くなりそうですが、いいですか?」
渚「はい」
殺せんせー「風月流…
世界最古の流派の格闘術であり
世界中の、ありとあらゆる流派をも凌駕し
どの流派にも当てはまらない、独特の動き…
そして…一番着目すべき点は
風月流格闘術で使う「力の使い方」です、
ケイトさんも言っていたでしょうが
人は、パワーとスピードの全力を出す際には
どちらかしか使えない。
つまり、
パワーを全力で出す時はスピードが落ち
スピードを全力で出す時はパワーが落ちる。
そのため
『全身で全力のスピードを出すことで加速と勢いをつけ』
目標物に手がついた瞬間に
「全身で全力のパワーを繰り出す」ことで、
本来一つにならないはずの
全力の『スピード』と「パワー」による力同士が折り重なり、
今までにない力を発揮する。という力の使い方」。
普通の人なら
手で物を動かそうとするのなら、
力を発揮する『周辺の筋肉』の力しか発揮しません。
ですが、
あのような風月流独特の動きをモノにしたことで
最年少にして大人に勝つことを可能とした。
ですが、欠点もあります。
普段使えないはずの力を使うため、その部位に凄まじい負担をかける。
そのため、必要以上に修行をしなければいけなかった。
完璧に物にした時の年齢は、8歳の誕生日だったとか」
渚「十二分に凄過ぎるよ!;」