第29章 アメリカの時間
その後…
20分後の道中
ケイト「ふあぁ~;(伸び」
カルマ「おはよ」
ケイト「おはよ~;皆は?(目をこする」
カルマ「まだ寝てるよ。ふあぁ」
眠そうにあくびをするカルマに対し…
ケイトもまた、あくびをした…
ケイト「…ははっ^^」
カルマ「?どうかしたの?」
ケイト「いや…
こんな日が来るなんて、ここに来て過ごす時には…
想像もつかなかったなって、ふと思ったんだ…」
カルマ「ああ。
あの時、祖父母も両親も殺されていたから?」
ケイト「うん^^
しかも…
大親友って聴いてた、日本人に…
でも、泥酔してたんなら仕方ないって…
そう、割り切れない…
それでも、自分が悪いって思ったんだ…
自分が居なかったら…
助かったんじゃ…
それぐらいの実力があったから…
でもさ…
そうじゃないんだって、気付いたんだ…
どれだけ責めても、返って来なかった…
雨に打たれ続けても…
自分自身が傷付くことを、何とも思わなくなっても…
どんな風になっても…
失った命は、決して蘇らない…
だから…
命は尊いんだってさ…」
カルマ「…」
それに対し、カルマは黙ったまま聞き入っていた…
ケイト「…あの時は
まだ、私の命が失われる
ギリギリ前だったから、助かった…
でも…
同じことが、起こらないとも限らない…
それが…
たまらなく不安になるんだ…
この星空の数よりも、多くの可能性が
この世には、はびこっている…
だからこそ…
また、失うのが嫌で…
また、一人になるのが嫌で…
また、全部を否定されるのが嫌で…
…どんどん増えていく…
次々に溢れ出して、止まらなくなる…
それでも…
何でかな…
皆が居たら…
皆と居たら、あっという間にかき消えちゃうんだ…
心から…安心できる…
やっと…できた…居場所、だから…すー」
とぎれとぎれに言いながら想い
微笑み、再び眠りにつくケイトに対し…
カルマ「ふっ…
(それは…俺も同じだよ(微笑))
おやすみ…(微笑」
その頭を抱き締め、軽く撫でながらキスをし
カルマもまた、眠りについた…
最も隣に居たい人と共に…
星空が輝き、夜が明けていく中…
胸の中にある、太陽という名の希望と共に…