第23章 終業の時間・1学期
その後…
殺せんせー「触手14本の大ハンデでも満足せず、
四方を先生の苦手な水で囲まれたこの島を使い、
万全に、貪欲に命を狙う。
正直に認めましょう。
君たちは、あなどれない生徒になった。
親御さんに見せる通知表は、さきほど渡しました。
これは、先生からあなたたちへの通知表です!」
殺せんせーが渡したのは
『二重丸の紙』だった…
渚(教室いっぱいの二重丸。
ターゲットからの
この3か月の嬉しい評価だ(微笑))
教室に舞う、二重丸の紙ふぶき…
殺せんせー「1学期に培った基礎を十分に生かし、
夏休みも沢山遊び、沢山学び、
そして、たくさん殺しましょう!
椚ヶ丘中学校3年E組、暗殺教室。
基礎の1学期、これにて終業!(微笑」
そうして…
僕らの一学期は終わった…
旧校舎の上で
笑顔で、さも嬉しそうに触手を広げる殺せんせー
そして…
それに思わず、笑いがこみあげてくる皆…
全員『^^』
こうして僕らは、旧校舎から去っていく…
こんなに、濃密な日々を過ごすことになるなんて
E組に来るまでは、思ってもみなかった…
でも、今ではこう思う…
E組に来て、辛い目にも遭った…
嫌な思いもした…
それでも…
ここにきて
E組の生徒になれて、本当によかったって…
今では、本気で思う…
だって、ここに来なかったらきっと…
きっと…
こんな風に思うことなんてなかった…
想いがこんなに
温かで、優しいものだなんてわからなかった…
今まで得られなかったものを
たくさん、ここで学んだ。
たくさん、色んなことを経験した…
たくさん…
掛け替えのない日々を、共に過ごした…
ずっと、ここに居たいと望めるぐらい…
陽だまりのような…
温かく、眩しい…
そんな居心地のいい場所で、一学期も過ごせた…
それが…
こんなに嬉しいことだなんて、思いもしなかった…
だから…
僕らはそろって、満面の笑顔と共に…
たくさんの想いと、学びと共に…
また、旧校舎から去っていく…
再びまた、皆と笑って出会うために…
そう僕らは、眩しい日差しの中…
自然と皆そろって想うと同時に、笑ったんだ…