第1章 幼馴染
空と駿は学校内でも人気の二人だ。
いつも一緒にいて、
いつも一緒に笑い合っていて、
空あるところに駿、
駿あるところに空
と言われるほど二人は注目されていた。
だが、そんな二人でも、
ある最大の問題がある。
それは…―――――――――
「ええ!!!まだ付き合ってないの!!!!?」
お弁当を食べながら瑠実は大声を出した。
「瑠実、声でかすぎんぞ。」
「そうだよ!!瑠実!!」
凪と空は必死に瑠実に叫ぶ。
「ああ、めんごめんご」
そう、問題というのは、
あんなに仲がいいのに、まだ付き合っていないのだ。
「え~絶対両思いなんだから付き合いなって!!」
「そんなこと私に言わないでよ!!」
瑠実の言葉に空は慌てて言い返す。
七瀬 瑠実(ななせ るみ)
空の親友であり、恋のエキスパート。
結構天然でドジとすることが多い。
今は空、駿、凪、瑠実の四人で
屋上でお弁当を食べ合っていた。
そして、いきなり瑠実が空に
「そういえば空ちゃん!もう駿とできてんでしょ!」
と言い、空が「なわけ無いでしょ!!」と答えると、
今の状況になったのだ。