第5章 happyendは望めない
空は、
目の前に駿の顔があることを知ると、
全てを打ち明けた。
「だってっ…
駿が咲輝のこと好きになって…っ
前みたいにご飯も登校も一緒にしなくなって…
学校では私なんか見てくれないし!!
しかもずっとずっと咲輝のことばっか
見つめちゃってさっ!!!!!
私の思いに気づけってんだよ!!!!
あの日の約束も忘れちゃって!!!?
この 鈍感バカッ!!!!!!!!!!」
空は、またすぐに顔を埋め、
うわぁぁんと大声で泣き始めた。
駿はびっくりしたように口を開け、
頬を赤く染めている。
「そ、空っ…それって…っ!?」
空は一瞬泣き止むと、
駿の顔を見つめ、頬を赤くした。
「 私はっ
駿のことが大っ好きなんだよぉ!!!!!!」
空は、
天にまで届きそうなほど大きな声をあげる。
そして、それにまけじと
また大声で泣き始めた。
その時、
何かが空をやさしく包む。