第8章 テスト勉強は大変であ~る!!
前期が筆記試験の教科:音楽、図画、社交儀礼(祭典の仕切り方も)、修辞学
前期が実技の教科:獣の乗り方、体練術
後期が筆記試験の教科:獣の乗り方、体練術
後期が実技の教科:音楽、図画、社交儀礼(祭典の仕切り方も)、修辞学
ということは後期は実技の教科が多いですね。
さてそれぞれの教科の傾向と対策がわかったところでケンタウロス達の勉強の様子を見てみましょう。
今回の実技の課題は以下の通りである。
図画:自画像の作成
音楽:ギリシャの悲劇 序奏-「オレステース」のスタシモン の歌のテスト
社交儀礼:リュトンの正しい注ぎ方
「悲劇は感情を込めて歌えるかが重要だよね。」
ケンタウロスの言葉にキューピッドが頷いた。
「あー筆記もだけど特に実技が緊張するな。」
「でもこのテストでいい成績を収めないと進級できないんだぞ。頑張らないとな。」
みんなは口々にそう言いながらテスト勉強に励んだ。
そして夕食の時間となった。
「やぁ、ウンディーネとガイアはテスト勉強進んでる?」
夕食の時にケンタウロスとディオが彼女たちの所にやって来た。
「ええ、だいぶね。」
ウンディーネはニッコリしてそう言っていたがガイアは不安な様だった。
「実技が緊張するな。手が震えて何もできなかったらどうしよう。」
この日はケンタウロスとディオは彼女達と食事を取る事にした。
「それで音楽の課題曲って何だっけ?」
ディオが慌てて聞いた。
「ディオったら、もうすぐテストだていうのに。確かこんな曲だったわよね。」
ウンディーネが思い出しながら歌ってみせた。
♫~殺戮の代償を取り立てる
黒き血のエリニュス(復讐の女神)たちよ、
われらの祈りを聞け、
オレステスを狂気の鎖から
解き放て、
ああ、哀れなオレステス、
アポローンの声に従ったばかりに
…おまえは狂ったのだ !!
「こんなんじゃなかったかしら?」
「この曲はネロ先生もカバーして歌ったことがあるそうよ。」
ガイアがそう言ってみんなにあるものを見せてくれた。
「ネロ先生のアルバムよ。だって先生は歌手としても売れてますもんね。今年の夏休みに買っちゃった。テストが終わったら早速聴こうと思うの。みんなも聞かない?」
ガイアは笑顔で嬉しそうだった。
「よし、それじゃあテストが終わったら談話室で聴こう。」
みんなは口を揃えてそう言うと食事を押し込んだ。