第3章 身代わり @ 岩泉一×β
「あれっ…先生いねーのか。」
聞き覚えのある声がする。
確か同じ学年。
名前はわからないが、バレー部の人。
遙は身体の熱を襲いきれず、スカートの中の手を止めることもできなかった。
『…んぁ…っ…』
小さく漏れた声に、男子は反応した。
「だ、誰かいんのか?」
シャッとカーテンを開けられると、短髪の男子が驚いた表情で遙を見下していた。
「えっ…篠田…?何してんの…」
『いっ…岩泉くん…』
岩泉と遙は少し喋った程度の仲だった。
岩泉は遙を見て顔をそらし、口元を押さえて赤くなった。
「わり…湿布貰ったらすぐ出てく…」
『あっ…やっ…待って。』
自然と声が出た。