[鬼灯の冷徹]鬼神の嫁の心得[パラレル→原作沿い]
第3章 記憶の酒瓶転がし候:第一期
その瞬間、居心地良くゴロゴロ転がって居た自室は火に炙られた紙のように炭へと変化してゆき、慌てている私なぞお構いなしだ。
消し炭と化した部分からそのサイトのイラストにあったような地獄そのものが見えてくる。
ベッドから飛び起き携帯を握りしめていたが、ものの数分程度ですっかり私は見知らぬ地に立っていた。
「それでは、末永くよろしくお願いします」
「え?」
私の手をとった大きな男性の掌
混乱したままに相手の顔を見上げると、あのサイトに掲載されていた”鬼灯様”でそのままの黒髪の男性がそこには 存在 していた。
落ち着こうと周りを見る
髪の毛を焦がしたような臭いに、女性の悲痛な叫び声
ムワッと立ち上る熱気と鉄のぶつかる様なギィンと響く音
そして目の前には切れ長の目元が印象的な、額にツノを生やした長身男性
これは私の見ている夢なのか?
それとも・・・。