[鬼灯の冷徹]鬼神の嫁の心得[パラレル→原作沿い]
第9章 鉄を熱いうちに打つのは大人
思い出話を聞き、鬼蓮は静かに発言する。
「お二人共、程度は違えど結構アレだったんですね」
「私は全部、真剣にやってたんですけどね」
私も至って真面目に毎日、昼飯を届けていたのだ。
あの先生として教え処を開いてくれた鬼には感謝している。
素晴らしい事だと思い、暇つぶしではあったが微力ながら私も支援を行ったのだ。
結果的に、その教え子は素晴らしい鬼達になって1人は私の夫として横に居るのだから地獄で1番の恩師であろう。
私は、そんな美談として記憶を回想していたのだが。
「私の友達に心の底からの バ カ がいましてね。」
「(あ、烏頭か)」
「彼は1日に3回くらいはブン殴られてましたね」
”
幼き烏頭少年は純然たる馬鹿だったので、道すがらクソを木の棒にくっつけて教え処に来ることがあった。
「先生!拾った!」
声もクソも高々と自慢げに上げ、先生に報告をする
「どこで拾った!? そしてそれで俺をどうするつもりだ!」
”
「…とかありました」
「それはまた純度100%のバカですね…」
「あの子らしいなあ」
「でも、そういう元気な子と、貴方みたいな変わった子が居るとクラスは案外と団結するんですよ。何かを皆で一丸となってやり遂げたこと、ありませんか?」
「…」
鬼灯は記憶を探った。