[鬼灯の冷徹]鬼神の嫁の心得[パラレル→原作沿い]
第8章 恐怖屋敷
現世フェスティバル当日
会場には様々な現世の展示物があり、現世では当たり前のものが多く展示されていた。
ここは写真館
「へえ~~~、これが入道雲ってやつか」
「自動車って本当にあるんだな」
「これが自転車か」
など、入場者達は思い思いに楽しんでいた。
「お、閻魔大王プロデュースの館だって」
「へえ~」
「わーー!!」
「皆慌てて出てくるぞ」
よほどインパクトのある出し物なのであろう。
2人の鬼は興味をそそられた。
「入ろう入ろう」
そろりとのれんをまくり、覗き込む。
一体中で何が・・・?
「あ、どうぞこちらへ!」
「亡者の気持ちになって地獄を大変できますよお!」
「亡者体験の館で~す」
金棒を振り回す鬼灯、鞭を撓らせるお香、朝星棒(ちょうせいぼう)を掲げる茄子、時間まで逃げられないように客の鬼を締め上げる私
これぞ地獄で体験できる、簡易地獄!!!
それを微笑ましそうな顔で大王が唐瓜と見守っていた。
大王は楽しげに言う
「ワシも大体いつも同じ目に遭ってるけどね」
唐瓜は思った。
「(この企画にはノリが良かった鬼灯様が一番怖い…)」
…と。
― ガシィッ
「お客様あ、こちらが空いてますよお」
「ひ、ひいい!!!帰してくれ!」
「ご案内しま~す」
「「「いらっしゃいませー!!」」」
「うわあああああああああ!!!!!!」
私は1度足を踏み入れた亡者(鬼)を取り逃さないように、全力で現世フェスティバルに貢献し、大いに楽しんだ。
終幕