[鬼灯の冷徹]鬼神の嫁の心得[パラレル→原作沿い]
第7章 ◆つまり始まりはここから
「やあ、また喧嘩してるみたいだねえ。仲良しだなあ」
「ちょちょちょ、奥方、何とかしてくだせえ!」
野干の男が慌てて私に頼み込む。
鬼灯がそこいらの大きな物を白澤にめがけ、力いっぱいに投げつけるので周囲は半壊状態だ。
「よおし!おーい、ご迷惑になるから帰ろう~」
「珀訪は引っ込んでいてください。今日と言う今日はこのスケコマシを…!?」
鬼灯の持つ大きな甕ごと、鬼灯を持ち上げてやる。
「まだ仕事中でしょう?みんな探していたよ?」
「珀訪ちゃん…助かったよ。この朴念仁、しつこくってさあ。グフゥ!!」
鬼灯は手にしていた甕を白澤の頭に投げつけた。
気絶する白澤はこの街の花である野干のお嬢さんに任せることにするか。
「お騒がせしまして、すみません~。まだ白澤は遊び足りないでしょうし、置いていきますのでよろしくおねがいします~」
「いやあいつ見ても惚れ惚れする怪力だあ!また今度は奥方もご一緒で遊びにいらしてくださいな、補佐官様」
ムスッとしたまま「もう降ろしてください」などと言うので、おろしてやる。
「それじゃあ、また~」
私は鬼灯の袖につかまり、鬼灯は私の歩幅に合わせ、次の仕事の話を始める。
私は鬼灯の嫁、
夫の手となり足となり、支えてゆきましょう。
死が2人を別かつまで...
*******これにて終幕、次ページのみ後書