[鬼灯の冷徹]鬼神の嫁の心得[パラレル→原作沿い]
第4章 嫁の理/鬼の業:第二期
朧車に運賃を支払い、無事桃源郷の白澤が経営しているという、極楽満月の裏へと辿り着く。
「うう~、結構キツい。ああ、空も駆けることも出来ず、こんなにもか弱くなっちゃってさ」
ぼやきつつ、店先へと回る。
おや、見知らぬ男性が畑仕事をしていた。雑草抜きであろうか、大変そうだなあと先にそちらへと足を向けた。
「こんにちは、精が出ますね」
「あ、こんにちは、お蔭様で。お客様ですか?」
下膨れたようなふっくらした顔立ち、優しげな目、そのままに物腰の良さそうな話し方に好感を覚える。
ニコリと笑い返し
「ええ、そんなところです。」
「ご案内しますよ、どうぞこちらへ」
ふうと軽く汗をぬぐい、店内へと案内してくれる。
もしや噂に聞いていた桃太郎とは、この人物ではないだろうか?
普段は閻魔殿すら出ず、新しい生活のことでいっぱいいっぱいになっていた為、白澤ともあまり顔を合わせることは無かったが、白澤は良い弟子をとったと聞いていた。