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第35章 chapter6 ③蟶�望繝カ峰蟄ヲ園
「…………」
頑張って、と言われたが何を頑張ればいいのか分からず、日向は困惑した。
謎は解けつつあり、真相も見えつつある。
しかしその真相が"すべてウソ"だった時、自分達はどうすればいいんだろうか。
望まない結末に向かっているとわかっても……それでも、頑張らなくてはいけないのか。
本当に……頑張る必要があるのだろうか。
何もかもがウソだとしたら……何もかもが意味のない事になるのではないか。
この島で過ごした数週間……。
あのコ■シアイだってそうだ。
あんなに■い想いをして……■しい想いをして……。
それも全て……意味のない事になるのではないか。
そんな風に理不尽に世界をひっくり返された時……。
「俺は……どうすればいいんだよ……?」
日向はひどい虚脱感に苛まれながら、そのまま教室を後にした。
「……日向!?」
俯き加減で教室を出た瞬間、目の前に多くの人の気配があることに気付く。
思わず顔を上げると、そこには日向以外の全員が集まっていた。
「おい、どうしてこの教室から出てくる。あっちの通路の奥に行ったんじゃないのか?」
「そうだったんだけどねぇ……」
「創ちゃーん!! 見つかってよかったっす!」
「チッ、顔色が悪いじゃねーか」
「け……怪我とかはない、ですかぁ……!?」
「何事もなくてよかったわい。心配したぜよ!」
わいわいと騒ぎながら日向を取り囲んで安堵し合う。
「日向くん……無事でよかった」
七海が日向の顔を覗き込みながら言う。
通路の向こうへ消えたまま帰ってくる気配のない日向の身を皆案じていたようだ。
「皆……心配かけてごめんな。ありがとう」
少し嬉しい気持ちになりながら、日向は礼を言った。
〈キーン、コーン……カーン、コーン……〉
ふと、スピーカーからチャイムが鳴る。一同の視線は廊下にあるモニターへ自然と向かった。
〈えー、ボクも待ち疲れたんで、思い切って始めちゃいますか? お待ちかねの卒業試験です! オマエラは、希望ヶ峰学園の1階にある赤い扉へとお入りください。うぷぷ、じゃあ後でね~!〉
陽気な声でそう言い残し、モニターの画面は切れた。
「…………」
全員が顔を見合せ、視界の端に見える真っ赤な大きい扉へと誰ともなしに歩を進める。