• テキストサイズ

スー繝�ー弾ガん繝ュ繝ウパⅡDa1 Dream St0rys

第32章 chapter0 真夜中の管制室


プロジェクト前のある日の深夜、暗い部屋から電子音が漏れていた。
寝つけずに徘徊していた希灯誉稀は偶然それに気付き、こんな夜中に誰だろうと室内を覗いてみる。
するとそこには男が1人立っていた。
機械から発せられる青い光を浴びながら、何やらコンピューターの操作をしている。耳を澄ますと微かにカタカタと打鍵音が聴こえた。
見覚えのある人影に希灯は鼓動が早まり、頬が紅潮し、口元が緩み、無意識に前髪を整えた。
何故この部屋にいるのか?。今希灯の目の前に見えている男は本来、用意された房の中に入れられていて施設内を自由に動き回れないはずである。
そんな疑問とは裏腹に希灯は舞い上がってしまいそうなほど気持ちが昂っていた。
とにかく、何でもいい。話しかけたい。顔が見たい。
そう場違いな心持ちで色めき立っていた。
一呼吸置きだらしない表情を引き締めてからドアを開けて入ると、部屋の中の男が静かにこちらを振り返る。
『イズルくん。何してるの?。』
呼び掛けられた男――カムクライズルは希灯を見るや小さく溜め息を吐いた。
「別に。あなたには関係のないことです」
そう言って最後にカタタンとキーボードを叩くと、そのまま部屋の外へと向かって歩き出した。
『……一体、何をしたの。』
「言ったところであなたではどうにもなりません。大人しくプロジェクトの結果を待っていればいいんです」
それだけ告げると、カムクラは静かに部屋を出ていってしまった。
『………。』
カムクラの後を追いたかったが、どうにも室内が気になる。希灯が恐々と先ほどの機械に近寄った。
青白い光を放つディスプレイを覗きこむが、特に異常はなかった。
『……イズルくん、何してたんだろう。』
すぐさま不二咲アルターエゴに何か変なものが入ってないかを調べさせたが、「そういうのは見つからない」という結果しか返ってこない。
何もないのならそれでそのまま安心したい希灯だったが、どうにも腑に落ちなかった。
/ 292ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp