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スー繝�ー弾ガん繝ュ繝ウパⅡDa1 Dream St0rys

第31章 chapter5 ④おさらい


裏切り者が名乗り出たらパスワードを教える、とは言っていたけど爆弾を探しているわけでもない今さすがにもう隠す理由はないだろう。
『せっかくだし……久しぶりにノート書こう。』
机から1冊のノートを取り出し、以前起こったコロシアイを全部阻止できたことと、改めてみんなについての評価を書き記した。
『うーん、あとは何か書くことあったかな……。』
苗木くんたちに報告したい内容は大体書いてしまった。
考えているうち、無意識にペンで白いページにグリグリと円を描いてしまう。
縦長の楕円が幾度も重なりあって、中途半端に黒い塊がページの上部に出来上がった。ラクガキ以下だ。見せるに値しない。
だけどボールペンだから消せなかった。
『…………。』
黒い塊がほんの一瞬、誰かの顔に見えた。
少し悩んだ後、黒い塊に人の体を付け足す。デザイン画を描く要領でシンプルな立ち姿の7.5等身にした。
その上から肉付けするようにスーツを描き、髪の毛を長く増やしていく。
どんな感じだったか。緩くうねる黒い髪。足に届くほど長い。光の加減で少し薄茶色っぽくも見えた気がする。
無心で描いていると、髪の毛がページの大部分を埋めていた。
ちょっと不気味な絵になってしまったな。髪の毛はこれくらいにして顔を描こう。
目、鼻、口……あの人は無表情ばかりだったからどのパーツも弧ではなく短い線になってしまった。
申し訳程度に瞳を赤いペンで丸く塗る。
『あはは……私ってあんまり絵が上手くないのかも。』
特徴は掴んでいるけど、似ているわけじゃない。軽く笑って誤魔化しながらページを閉じた。
これを他の人に見られるのは気まずいけど、プログラム内で何度も私の夢にこの人が出てきた不可解な現象について話すきっかけにはなるだろう。
カムクライズル……それが誰なのか、知っている人もいるかもしれないし。
『はぁ……もう寝よ。』
ノートを引き出しに戻す。
明日に備えて早めに寝なきゃ。明日何が起こるのかまだ何も分からないけど。
遺跡にちゃんとみんなで入って、モノクマの脅威から逃れて安全にやり過ごせるといいな。
現実世界に戻れるまでみんなが無事でいられるように、みんなを守れるように……最後まで、私が頑張らなきゃ。









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