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第29章 chapter5 ②ネズミー城
モチベーションが低迷しながらも終里さんと弐大くんは納得したみたいだった。
この2人に関しては自分からやると買って出たものだから断りにくいものもあるのかもしれない。
「そして……この作戦の中核を担う、狛枝をおびき寄せる"囮役"だが………七海千秋と希灯誉稀……オメーらに任せんぞ!」
「え?嫌だよ」
間髪入れずにサラリと拒否する千秋ちゃん。
断りやすい雰囲気だ、とそれに続き私も言いたいことを言うことにした。
『私も嫌。て言うか囮役なんて1人でいいし、左右田くんがすれば人数もコンパクトになっていいんじゃない?。』
「ばっか……オレが行くより狛枝が警戒心を弛めて油断しそうな希灯と七海が行った方が成功しやすそうだろ! ハニートラップみたいなもんだよ!」
「私は狛枝くんを縛るのに賛成した訳じゃないよ」
千秋ちゃんが小さく溜め息を吐く。
「だ、大丈夫だって……オメーらが縛る訳じゃなくて、おびき寄せるだけなんだからよ……危険な役回りだろうけど、2人組だし怖いこたねーって」
頑なに拒む千秋ちゃんに怯みながらも左右田くんは説得を続けた。
「それによォ……オメーだって前に言ってたじゃねーか。コロシアイなんてゴメンだってよォ………。な? コロシアイを止める為には、オメーらの力が必要なんだって……だから、頼むって言ってんだろ!?」
何故か逆ギレ気味の左右田くんが千秋ちゃんにしつこく迫ると、諦めた千秋ちゃんはさっきよりも深く溜め息を吐いて小さく頷いた。
「………………わかったよ」
「やってくれるか! 七海がやるなら希灯もやるよな!? よっしゃ、これで布陣は完璧だぜ!」
私の返事を待たず、左右田くんが機嫌良さげにガッツポーズを取る。
なんだか友達の意見に左右される奴って扱われたようで、少しムッとした。
「…………俺は?」
自身を指差して訊いたのは日向くんだった。
左右田くんは「そう言えば日向も呼んだっけな」という調子で日向くんに振り返る。
「日向は雑用だ。オメーには狛枝を縛るロープを調達してもらう」
そんな左右田くんの返しに、日向くんは呆れた表情で呟いた。
「さっき「ついでに」って言ってたけど、本当についでだな」
『左右田くんが楽したいだけっぽいね……。』