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第27章 chapter4 ④ 君のサイノウ


「では、今回希灯が菓子を持ってきた理由は「何となく」ということでいいのか」
『うん、そういうこと。』
あ、なんかこれで済みそう。よかったー。
「……で、これは狛枝が言っていたことなんだが、アイツはお前の行動を見て「希灯が裏切り者なのではないか」と疑っていたぞ。その点はどうなんだ?」
十神くんが私を指差す。
すぐ目の前まで向けられた指に思わず後ずさりしそうになった。
「ちょっと豚足ちゃん、そんなこと言って素直に「裏切り者です」なんて答えるヤツいるわけないよ!」
「そもそも希灯は裏切り者じゃねー!! 裏切り者なら俺を助けたりしないはずだ!」
ヒヨコちゃんと終里さんが強い口調で怒鳴り合う。
「まぁ、待て。俺は希灯自身の口から答えを聞きたいんだ。……で、どうなんだ、希灯。お前は裏切り者か?」
『………。』
私は「裏切り者」?。
裏切り者の定義って何だっけ。はたして「未来機関」=「裏切り者」は成立しているのか……?。
私は「未来機関員」だけど、みんなを「裏切る」つもりはない……。
あぁ、じゃあこれが答えだ。
『……私は、裏切り者なんかじゃない。』
私はみんなを裏切ったりなんかしない。
少なくともそれは……「今のみんな」って意味でしかなくて、「絶望の残党」に向けての言葉じゃないけど……。
『私は全員無事に脱出させたいんだ。何回死ぬ目にあったって……絶対に諦めないつもりだよ。』
「……そうか。今の言葉、偽りはないな?」
『……ない!。』
強く頷くと、十神くんは少し柔らかい笑みを浮かべる。
「では、話は終わりだ。これにて解散するぞ」
そう言って右手を振り上げると、みんなはぞろぞろとレストランから出ていった。中には不満げに渋々といった様子の人もいる。
けど取り敢えず……バレずに済んだのかな?。
色々やったから裏切り者っぽさが薄いのも助けになったのかも。
まぁ、悪い方向に行かなくて良かった。
「そうだね、良かったね」
『……あ、千秋ちゃん。今の声に出てた?。』
「うーん……出てた、かも………?」
おかしいな、全然そんな自覚なかったのに。
「誉稀ちゃんが裏切り者だって暴露しちゃったらどうしようって思った」
『あー……。ごめんね、冷やひやさせちゃったか。でも、「お前は未来機関か」って訊かれてたら多分正直に言っちゃってたかも。』
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