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第22章 chapter3 ④ 2度目のリスタート
「うふっうふふ……うぷぷぷぷぷぷ」
体の上にのしかかられて、肩を押さえつけられる。
相当な力がかけられているのかミシミシという嫌な音がした。
「希灯さん、絶望してますかぁ? 死ぬのが怖いですかぁ?」
罪木さんの粘っこい声と視線が真上から降ってくる。
『……私は絶望してない、よ。』
潰れかけの肺から出た声は相手に聞こえたかどうか怪しい程に掠れていた。
「ねぇ希灯さぁん……私、絶望しちゃいましたぁ。殺人をしようとした私を止めに来て私を絶望させかけたくせに結局失敗しちゃった希灯さんに絶望しましたぁ!」
首に冷たいものが当てられる。
多分、ナイフかな。本当はヒヨコちゃんを殺すのに使われるはずだったナイフ。
「うふふ……希灯さぁん、もっともっと私を絶望させてくださぁい」
絶望に染められた彼女の目を見て、私は自然と「あぁ、もうダメだな」って思った。
絶望堕ちしたのなら、もう回復見込みはない。
昨日まで見てきたはずの彼女は、もう罪木さんではなくなっていた。
「うぷぷぷぷ………」
『………。』
私は首に当てられたナイフを彼女の手ごと掴んだ。
『いいよ。私が絶望させてあげる。』
希望にまみれて絶望してしまえ。
次の瞬間、痛みと一緒に生温かい液体が首筋から溢れ出した。
それは2度目の覚悟だった。
それは2度目の再開だった。
それは2度目の……自殺だった。