第3章 【R18】黒尾鉄朗 ~off speed shot~
「おい、パンツみえてんぞー」
久々の部活の休みにコイツの部屋に来てみたというのに、部屋着の短パンは半ケツ状態だし、俺のお古のTシャツは片腕しか通ってなくて背中丸見えだ。
まさか着替えてる途中で力尽きたのか!?
しょうがねぇヤツ、、、
すぅ、、すぅ、、と静かに寝息を立てるたび、うつ伏せに転がった背中が上下する。時計はもうすぐ12時になろうとしていて、日曜日の日差しがカーテン越しに部屋を照らして、空中を舞う小さなホコリがキラキラしていた。
「綾瀬ちゃーん。彼氏さんが来たんですけどー。」
顔を近づけて髪を撫でてやる。透き通った白い肌、整った鼻筋。このだらしない格好からは想像もつかない顔立ち。
『ん〜、、、クロぉ、、、?』
「お前いつまで寝てんの?ついでにツッコミ入れると、パンツ半分出てるからな。」
そう言って短パンのウエストを引っ張ってパッチンとしてやると、うぎゃっ!って変な奇声をあげる。
『わざとだってば、、、わーざーとー』
「さては、俺を誘ってんな?」
『どーかなぁー。あーおなか減ったなー。』
まったく適当なヤツめ。でも俺はこいつを思いっきり甘やかして、まるで猫みたいに自由奔放にしてんのを見るのが好きだ。
「なぁなぁ、綾瀬ちゃん、俺も腹減ったからなんか作ってよー」
『んー。ギュってしてくれたらね。』
「ほれ、ぎゅーーっ!!」
『そこお尻ー!!!!』
上半身を起こした彼女にバシッと頭を叩かれて、俺は部屋着を着なおしてキッチンに向かう彼女の後ろ姿を見つめた。