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路地裏の烏~HQ裏夢短編小説~【R18】

第26章 【BL】【R18】6/21 日向翔陽HB 〜orange②〜





::::: 影山(回想):::::



月「王様、日向の事どうするつもりなの?」


影「あ?、、、何がだよ。」


月「何その返事。しらばっくれるつもりなの?」



見透かしたような月島の言葉はいつも腹が立って仕方ない。

帰りがけのコンビニの軒先で、日向と山口の買い物が終わるのを待っていると、缶コーヒーを飲む月島が、横目でこっちを見てそう言った。



影「だから何が言いたいんだよ!!!」


月「ねぇ、まさか自覚してないとかじゃないよね?」


影「、、、、、、、、」


月「日向の事好きなんデショ?」



他人から言葉に出されるのにはひどく抵抗があった。

自分だってこんな気持ちどうかしてると思ってるし、いつからこんな風にあいつの事思うようになったのかだってわからない。ただ、気付いたらいつも日向を目で追っていて、あいつの事ばかり考えている自分がいた。


セッターだから?

あいつがバレー下手くそだから?


そんな自問自答を始めるようになったのは、3年になってからだった気がする。セッターとして、選手一人一人を把握する事は必要だし、それの延長にこの気持ちがあるのだと自分を納得させていた時期もあった。だけどその度に、日向の仕草とか、相変わらず小さい身体とか、太陽のように笑う笑顔に時折見せる強い眼差しとか、全部自分の掌の中に閉じ込めてしまえたらという気持ちはどんどん膨らんでいった。



影「、、、るせぇ、!!、、、お前には関係ねぇだろ。」


月「僕たちもう三年なのわかってる?春高終わったら引退だし、みんなバラバラになる。いつまでも日向が当たり前にそばにいるなんてまさか思ってるんじゃないよね?」


影「テメェには関係ねぇっつってんだろうが!!!!」


月「すぐ怒鳴り散らすのやめなよ。頭悪いな、本当。」



月のように少し黄色味がかった月島の目は静かで、いつも通りムカつくのに、その妙に真剣な台詞と表情に俺は少し不安を覚えた。



”俺がいればお前は最強だ”



一年の時に日向に言った言葉は今となってはもうなんの効力も発揮しないのかもしれない。

特に、この場合においては、、、




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