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路地裏の烏~HQ裏夢短編小説~【R18】

第25章 【BL】【R18】6/21 日向翔陽HB 〜orange①〜





::::: 日向 :::::



あの日絶対倒してやるって思っていた相手は、おかしな巡り合わせで今でも一緒にバレーをやってる。

初めて出来たチームメイト、そして初めて出来た相棒。

そんなかけがえのない存在は、いつの間にかもっと違う特別になってて、、、。午後の気だるい授業に頬杖をついて左隣を見れば、そいつは机にもたれ、睡魔に屈したようでスースーと寝息を立てていた。



おーい。影山さーーん、、、



シャーペンで脇腹を突っついてやってもうんともすんともしないから、俺は影山の下敷きになってるノートの端っこに落書きをしてやる。指がピクって動いて少しビックリしたけど、どうやらぐっすり眠っているようだ。



あ、昨日包丁で切ったとこ、、、



影山の中指に巻かれた絆創膏を指で突っついてやる。下手くそに巻かれたそれは、少し赤く血が滲んでいた。

大学の授業は長い。先生の声が呪文のように聞こえてきて、それに影山の静かな寝息が相まって、俺もなんだか瞼が重くなって、午後の微睡に身をまかせるように机にもたれた。











影「おい!日向コラ!!!起きろ!!」


日「、、、んぁ、、、うるさい、、、」


影「んだとコラァ!!!起こしてやってんだろーが!」



しょぼしょぼする目を擦って声のする方を見ると、さっきまで寝ていた事が嘘みたいにスッキリした顔をした影山がその鋭い目で俺の方を見ていた。



日「お前だって、さっきまで寝てたべゃ。」


影「俺の方が早く起きた!!」


日「影山の方が先に寝てたじゃん!!!」


影「、、うるせぇ、、、オラ!行くぞ!!」



影山に急かされて、俺は机に散らばったシャーペンと消しゴムをペンケースにしまい、配られたレジュメを適当にカバンに突っ込んで席を立った。



いや、手、繋いだら恥ずかしいから!!!!!!



俺の右手をぐいぐい引っ張って歩く影山の背中はいつも通り大きくて、”セッター魂”と書かれたTシャツに寝癖をつけた髪が少しおかしくて、それを見て俺はこっそり笑ってやった。









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