第19章 【R18】矢巾秀 〜end line〜
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俺はある日の放課後、教室に忘れ物を取りに戻ったらとんでもない美人に出くわした。
髪はさらりとした長めのストレート。
夕陽が黒髪にあたってつやつやとして、窓から入る風にふわりと揺れていた。
振り返った瞬間の首筋のライン、かっちりとした制服の下からでも主張する胸の曲線。
切れ長の大きな目。
俺はいとも簡単に心を奪われた。
「え、、、、あの、、。」
『矢巾くん、、、忘れ物?』
静かなどこか聞き覚えのある声。
彼女の立っている席を見て、いつもの彼女の姿がふと頭に浮かんで混乱する。
「え!?、、、茅田?」
『、、、、?、、そうだけど。』
彼女は不思議そうな顔で俺を見る。
「好きです。」
こんなのってばかばかしい。
一目惚れだなんて。
でも確かに俺は、この日君に恋をしたんだ。
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力が抜けて、床にしゃがみ込んだ綾瀬を抱き寄せて、キスをする。
『、、、、、秀くん?』
不思議そうに俺の顔を覗き込む。
火照った表情が色っぽい。
彼女に外してた眼鏡をかけさせると、いつも通りの彼女になる。
「俺の前以外で、眼鏡外しちゃ駄目だからなー。」
そう言ってもう一回彼女を抱きしめた。