第8章 毒の時間
そして千葉を盾にするのをやめ、しばらく液状化した先生を狙っていた。
さすがに俺も千葉に罪悪感、感じたからな。
前原「ちょっ…無理無理これ無理!!
床とか天井に潜り込まれちゃ狙いよう無いって!!
なんだこのはぐれ先生!!」
光「本当だよ!!ちょこまかちょこまかと動き回って
全然狙えねーよ!!」
くそっ!!腹立つ!!
と、銃をとりあえずバンバン撃ってみるも、全然当たらない。
茅野「奥田さん…先生あの薬、毒って言ったんだよね。」
と、カエデが言うと奥田さんはおもいっきり先生の方へ振り返り
奥田「だっ…だましたんですか、殺せんせー!?」
と、叫んだが、先生はつーんと真顔になった。
ちょっ、真顔じゃねーか!
殺せんせー「奥田さん、暗殺には人を騙す国語力も必要ですよ。」
奥田「えっ…」
殺せんせー「どんなに優れてた毒を作れても…今回のようにバカ正直に
渡したのでは、暗殺対象に利用されて終わりです。」
た、確かに…奥田さん、正直なのはいいんだけどさ…
殺せんせー「渚君、光さん、君達が先生に毒を盛るならどうしますか?」
えっ!?俺もなのか!?
渚「…うーん、先生の好きな甘いジュースで毒を割って…特製手作りジュース
だと言って渡す…とかかな?」
光「俺は、先生に相談があるって言って…相談している間に 先生の
飲み物に毒を入れる…とかだな。だって先生、生徒の相談に乗らない事
なんてないだろ。」
殺せんせー「そう、人を騙すには相手の気持ちを知る必要がある
言葉に工夫をする必要がある。
上手な毒の盛り方、それに必要なのが国語力です。」
確かに……。
全く、これだからこの先生は…いっつも正しいことを言うんだから。