第4章 相棒とマネージャーの果敢な日々
高尾は思わず冷や汗をかき、ハッとした。
だがここは誤魔化さずに素直に言うことにする。
「…いや、今日の夏美ちゃん、めちゃくちゃ可愛いって思ってよ…。」
高尾は湯気を立てるほど赤面しながら口元に手を添えて夏美に伝える。そんな高尾に対し夏美も思わず赤面して上目遣いで彼を見つめる。
「…あ、ありがと。」
(どうしよー!?最近高尾君にドキドキしてない、あたし!?調子狂う…。)
(もー、夏美ちゃん!その顔ずりーよ!俺、今日大丈夫か!?)
2人はその後注文する時以外、映画が終わるまでずーっと沈黙していた。
ーそして映画が終わり、2人は近くのカフェでゆっくりすることにした。
「あー、面白かったね!日本のホラー映画初めてだったけど、アメリカとは違う怖さがあってよかった!」
無邪気に感想をいう夏美に高尾は少し意地悪な顔をして、からかう。
「その割りには結構怖がってたけどな!」
(あん時、俺の手掴んでくれてマジ可愛かったわー。)
「もう!それはいいでしょ!」
頬を膨らませる夏美に高尾はなだめるように頭を撫でて落ち着かせる。
「はいはい、面白かったからいーっしょ!てかさ、夏美ちゃんに聞きたいことがあるんだけど。」
急に声のトーンを落とす高尾に夏美は身構えて、それは何か尋ねる。
「昨日の朝、泣いてたって本当?」
「…何で知ってるの?」
至極不思議そうな顔をする夏美に高尾がまず最初に答えた。
「宮地さんから聞いた。」
「宮地先輩が?コンタクトずれただけで大袈裟だよー。」
笑って誤魔化そうとする夏美に高尾は彼女の腕を掴み、逃がさないといった顔で目を鋭くした。
「…誤魔化さないでくんない?」
夏美はあまりの高尾の真剣な目に息を飲む。