-----フクオカファーストハイスクール-----
第2章 北海道からの転校生
朝の連絡事項が終わると、みんなどーっと隣のクラスに押し寄せる。
教室に入れなくて廊下に居る人も。
先生が少々慌てて、「ほらみんな1時間目の用意をしなさいよ~」とか言っている。
私はめんどくさいから行かない。
隣のクラスから戻ってきた人がしゃべっている内容で、だいたいのことは分かるし。
今まで聞いたところによると、
男子で、名前は宮﨑うんちゃら。
・・・名前のほうは忘れちゃったわ。
身長は170くらいあって、筋肉もそこそこあって、なんつーかまさに男子って感じらしい。
・・・でかくてごついのか。おっかないなあ。
で、前の学校でも剣道やってたから剣道部に入るんだと。
・・・強そうだな。熊とかに襲われてもやっつけちまうような人じゃないの。
あ、北海道から来たんだけど、生まれは福岡みたいで、いわば里帰りみたいなもんだって。
・・・博多弁思い出さなくちゃな!とか言ってたらしい。
なんか怖いなぁ。自分とはどうせかかわりのなさそうな人だわ・・・
というか関わったらろくなことがなさそうだ。
・・・・・・・・・
というか、そう思って過ごしていたら、本当に関わりの無い人だったみたい。
転校生が来てから一週間以上たった今の今まで接触はナシ。というか見たことない。
だからといって、別にどうって事無いけどね。
ということで、自分の中では、転校生は思ったよりも大きなニュースにならなかったのであった。