第1章 1咲目,命の恩人
「イリアか、いい名前だ。よろしく頼むよ。まずは安静に、な」
「は、はい!」
エルヴィン団長は柔らかく微笑み、部屋を出ていった。
「あ、あの、リヴァイさ…」
「兵長」
「え…?」
「この兵団内では兵長と呼べ。二人の時は構わんが」
「は、はい!あの、本当にありがとうございました!」
「ふん…さっさと怪我を治してこい。俺の気が変わらんうちにな」
「は、はい!」
私の返事を聞いて、リヴァイさんも部屋を出た。
怪我が治ったら入団テスト…必ず、合格してみせる。
私はそう心に誓い、疲れていたせいもあって深い眠りについた。