第7章 おかしな烏野高校排球部
『妹さんはご機嫌斜め』
* * *
「瀬戸伊鶴の─────兄です」
「「「「……」」」」
“アレ”改め、兄さんの発言に皆はポカンとした表情のまま凝固する。しかし次第に皆の顔が歪んでいった。
「「「「ええええええええええええッッ?!」」」」
「えーなにー。みんなに俺のこと話してなかったの~?」
「話せるわけないでしょ…」
こんな変人の塊のようなやつ。
「瀬戸!!!兄ちゃんいたのか?!」
「知らなかったぞ俺ら!!」
田中先輩と西谷先輩が口々に驚きの声を上げる。私はぽりぽりと頬を掻く。
「ま、まあ言ってなかったので…」
「えー!!教えて欲しかったなー!!」
「俺もー!!」
「俺も俺もー!!」
先輩方二人に日向も加わってしまい、ぴよぴよと抗議の嵐が炸裂される。
「もーピーチクパーチクと!落ち着きなさい子供たち!!」
「「「ご、ごめんなさい…」」」
お、お母さん…!!(両手を合わせる私)
スガ先輩の一喝により三匹の雛ガラス達はしゅんと肩を落として
お母さんガラスに謝罪をする。偉大なる母はうむ、と寛大に頷いた。お母さんありがとう。
「ていうかお三方がうるさいから言いたくなかったんじゃないデスカー?」
「「「月島ああああああああああ!!!」」」