第4章 ヤキモチ
「……サン。」
思いの外声が小さくなってしまった。
「え? 誰よ。」
「あーーー!!だからッ!! サンだって!!」
俺は半ばヤケクソだった。
サンの名前を聞いてレオ姉はキョトンとした。
「アンタ…洛山No.1の呼び声も高い女子に告白なんて、
分かってんの?」
「それは…分かってる。」
「アンタとあの人じゃ月とスッポンも同然なのよ?
しかも、成績だって学年トップ。弓道も全国大会の常連。
才色兼備と言う言葉もあの人の為の言葉って言っても過言じゃないのよ。」
「分かってる…って。」
「ハァ…まぁ、薄々気付いてたけど。」
レオ姉の言葉に俺は思わずマヌケな声が出た?
「フヘッ?」
「ちょ…何なのマヌケな声出して。」
「気づいてたって。」
「アンタ分かり易いのよ。女子になんて滅多に懐かないじゃない。
なのに先輩といる時は楽しそうなんですもの。」
あまり意識はした事ねーけど。
レオ姉が言ってるんだからきっとそうなんだと思う。
「で? いつ告白するの?」
「バレンタインってさ、女が男に告白するんだろ?
だったらさ、ホワイトデーは男が女に告白する日なんじゃねーの?」