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【合同企画】舞い散る花びら

第3章 桜雨


勉強と練習。
時間に追われる生活と言っても過言ではない毎日。
それでも、イベント毎に必ず二人で過ごせるように時間を作ったわ。
当日は無理でも、前後に予定をスライドさせて。
そして…また、桜の季節を迎えた。
3年生になるとクラスは別々になった。
と言うのも、大学の進学希望学科によってクラス分けされる3学年。
アタシは理数系へ進学するつもりだけど、彼女は文系。
それでも、昼休みは一緒に過ごすようにしているし、
教室にお互いの姿が確認出来なくなっただけで、
過ごす時間は今までと変わりない。

「。」
「なぁに?」

1年前と比べれば、本当に長くなった髪の毛に指を梳かしながら名前を呼ぶ。

「アナタ自身ももちろんだけど、この髪…本当に好きよ。」
「ありがとう。」
「その柔らかい笑顔も。」

恋人と過ごすささやかな時間。
そこへやって来たのは…同じ学年の特進科の生徒。
校舎が別な為、特進科の生徒と遭遇することはほとんど無いのだけど。

「よお、。」

突然聞こえてきた声にの表情が強張った。

「ふ〜ん。バスケ部のヤツと付き合い出したってのは本当だったんだな。」

まるで、アタシを値踏みするかのような視線。
勉強が出来るってだけでお高くとまってるバカな男。


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