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魔法の世界に転生しました。

第5章 ダイアゴン横丁



―水曜日―


今お父さんとダイアゴン横丁に来ています。お母さんは仕事があるという事で来ませんでした、残念です。




「どこに行くんですか?」



「グリンゴッツ銀行から行く」


「グリンゴッツ?(確か小さい生き物...)」




「ここだ」



目の前には大きくそびえ立つ真っ白な建物があった。
磨き上げられたブロンズの観音開きの扉の両脇に、真紅と金色の制服を着て立っている1mくらいの生き物。

あれは....

「あれは小鬼だよ」


「小鬼...(嫌ですね)」




二番目の扉には言葉が刻まれている。





見知らぬ者よ 入るがよい


欲のむくいを 知るがよい


奪うばかりで 稼がぬものは


やがてはつけを 払うべし


おのれのものに あらざる宝


わが床下に 求める者よ


盗人よ 気をつけよ


宝のほかに 潜むものあり





「こんにちは、アレス・セルウィン の金庫を」


「〈鍵はお持ちでいらっしゃいますか?〉」


「これを」




「僕の金庫ですか?」


「ああ、私のとアリシアのもある」

「そうなんですか(じゃあ全部で3個あるという事でしょうか。でも、他にもあるかも知れませんね)」



「〈誰かに金庫へ案内させましょう。
グリップフック!案内を〉」



「〈はい。こちらです、ついて来てください〉」


(確かクリップフックはハリーを案内した小鬼ですよね)




「〈こちらへどうぞ〉」


クリップフックが口笛を吹くと小さなトロッコが勢いよく来た。



人生初のトロッコ。

「口を開かないように気をつけなさい」



――発車。


「あっっ(ヤバイ、すごく早い)」


右、左、右、右、左、と不規則に迷路を元気よく走り抜けるトロッコ。ビュンビュンと風を切りながら進んで行く。


「ウッ(気持ち悪い....お願いします、早く止まって下さい)」


そして数分後ようやくトロッコは止まった。
止まったときに勢い余って飛んで行きそうになったが、お父さんに助けられた。



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