第4章 ふくろう便
――あれから更に時が経って
コツコツ
コツコツ
「あら、ふくろう便だわ」
ふくろうから手紙を受け取り、水とパンをちぎって与えてやる。
「まぁ!あなた来たわ!!ホグワーツからの手紙!!!」
「アレスももう11歳か、早いな」
「えぇ、ホント早いわ」
ガチャ
「父さん、母さんおはよう」
「おはようアレス」
「おはようアレス。ジャーーン!
ホグワーツから入学許可書が届いたのよ」
「本当ですか!(やっとですね)」
(そういえば、今1991年ということはハリーと同い年という事ですね。『賢者の石』ですか、凄く大変になりそうですね、学校生活が......)
「来週ダイアゴン横丁に行こうか」
「えぇそうね。
私はその日用事があって行けないから、お父さんと2人で行ってきてね!」
「うん」
「じゃあ朝食にしましょう!」
――この世界がHarry Potterの世界だと気付いたのは4歳の頃。僕が書斎で本を読んでいた時、本が崩れてあたふたしていたら、お父さんが来て、服の中から木の棒を取り出してそれを振り、本を元の場所に戻していった。
思わずポカーンとしていたら「これは『魔法』だよ。お父さんは魔法使いなんだ」「アレスも11歳になったらホグワーツだな...」と言った。
それから書斎で日刊予言者新聞と言うものを見つけ、(あ、Harry Potterだ)と知ったのであった。
ジャンジャン
「(この世界に来てしまったのはしょうがないとして......生きていられるかなー)」
と、思わず脱力する僕
――それからもう一つ
実はお父さんはサラザール・スリザリンの子孫なのだという。この時代でスリザリン血を引くものは、ヴォルデモートしかいないと思っていた。けど今は3人、僕とお父さんとヴォルデモートだ。
僕はお母さん(グリフィンドール)よりもお父さん(スリザリン)の血を濃く引いたらしい。
ヴォルデモートに目を付けられたり、狙われたりするかも知れない。まずこの世界でゆっくり過ごすことは出来ない。
兎に角今は目の前の事を考えよう。
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・主人公サンに平和はありません(笑)