第9章 遂に...組み分け
「アーロン・リック!」
遂にリックの名前が呼ばれた。
そして帽子に触れるか触れないかのうちに
「グリフィンドォォオル!!!」
グリフィンドールの席に向かって走って行った。
途中振り返って手を振ってきたので少し微笑み返事をした。
「ミリア・!」
「(この名前だ)」
列の中から出てきたのは金髪に蒼い瞳の女の子だった。周りの生徒は「かわいい」「綺麗」「お人形さんみたい」等と言っている。
ふと教員席を見ると、校長先生が厳しい目で見ていた。もしかして校長先生は何か知っているのでしょうか?彼女について。
彼女が何のために来たのかはまだわかりませんが、入る寮は……
「グリフィンドール!!」
一番端っこの席から歓声と拍手が上がった。
「セルウィン ・アレス!」
いよいよです。
名前が呼ばれると、ハリーの時とは少し違う雰囲気で広間が静まり返った。
「セルウィン って
サラザール・スリザリンの」
「例のあの人と同じだ...」
「かっこいい」
「かわいい」
(かわいい流石にやめてください....)
帽子をかぶるまでに二つの視線を感じた。
一つは校長先生、目が合うと微笑んできた、のでこちらも微笑み返した。もう一つは多分セブルス・スネイプ。彼と会ったことはない筈ですが。
マクゴナガル先生に帽子をかぶらされた。
《ふーむ…難しい、君はすごく難しい》
〈難しい?〉
《そうだ、何を考えておるかよく分からん。
ふむ、君は…アリシアとサイラスの息子だね》
〈分かるんですか?〉
《君は父親に似ている》
〈父さんに、〉
《あぁ君の父親も組み分けのときも同じようによく分からなかった。まあそれだけでは無いがね》
《先ほど君に似た者が来た》
〈それは、〉
《しかし君と彼女は似ているが違う》
〈僕はこの世界に生まれたけどあの人はコノ世界で生まれてない?〉
《そうじゃの。
……おっと、かなり話し込んでしまったのぅ、君の行く道は二つあるがどうするかね?》
《一、近くで動き、守ってく。二、影で動きながら大切なものを守る。しかし辛い道のりになるかも知れん。さて、どうするかね?》