第9章 遂に...組み分け
続き
扉が開き、エメラルド色のローブを着た背の高い黒髪の女性が現れた。
ミネルバ・マクゴナガル教授ですか。
とても厳格な顔つきをしていますね。
(この人に逆らってはいけない)確かにそんな雰囲気を纏ってますね。
「マクゴナガル教授、イッチ(一)年生の皆さんです」
「ご苦労様、ハグリット。ここからは私が預かりましょう」
マクゴナガル先生は扉を大きく開けた。玄関ホールは一軒家がまるまる入りそうなほど広かった。石壁が、グリンゴッツと同じような松明の炎に照らされ、天井はどこまで続くか分からないほど高い。壮大な大理石の階段が正面から上へと続いている。
マクゴナガル先生はホールの脇にある小さな空部屋に一年生を案内した。周りの子達は不安そうにキョロキョロ見回したり、寄り添って立っている。
しかし僕の隣にいるリック・アーロンはさっきからずっとにこにこしている。若干周りの人が引いているのに気付いているのでしょうか。
「ホグワーツ入学おめでとう」マクゴナガル先生は挨拶をした。
「新入生歓迎会がまもなく始まりますが、大広間の席に着く前に皆さんが入る寮を決めなくてはなりません。寮の組み分けはとても大事な儀式です。ホグワーツにいる間、寮生が学校でみなさんの家族のようなものです。教室でも寮生と一緒に勉強し、寝るのも寮、自由時間は寮の談話室で過ごす事になります」
長いですね、
「寮は四つあります。『グリフィンドール』『ハッフルパフ』『レインブクロー』『スリザリン』です。
それぞれ輝かしい歴史があって、偉大な魔女や魔法使いが卒業しました。ホグワーツにいる間、皆さんのよい行いは、自分の属する寮の得点になりますし、反対に規則に違反した時は寮の減点になります。学年末には、最高得点の寮に大変名誉ある寮杯が与えられます。どの寮に入るにしても、皆さん一人一人が寮にとって誇りとなるよう望みます」
流石マクゴナガル先生。
これはハーマイオニーといい勝負ではないでしょうか?
「まもなく全校列席の前で組み分けの儀式が始まります。待っている間、できるだけ身なりを整えておきなさい」
「学校側の準備ができたら戻ってきますから、静かに待っていてください」と言い部屋を出て行った。