第24章 星屑の泪
AM8:00 旅行二日目――――
スッキリと気分良く
目覚めた私は、着替えて部屋を後にし、
リビングへと向かった。
沙「おはようございます」
誰かいるかを確認するように
挨拶をしながらリビングに入る。
すると、ソファーに
座ってニュースを見ていた優一が
「おは・・・」と手を挙げた。
キッチンの方からも、
元気のいい翠の声が聞こえた。
翠「おはよー沙織!!
今珈琲入れようと思ってたんだ。
沙織も飲む?」
沙「うん!お願いします」
翠は「りょーかい♪」と
笑顔を見せて、またキッチンへ引っ込んだ。
私は窓の方へ近づき、
大きく背伸びをする。
部屋の中に入る日光の暖かさに、
思わずあくびをしてしまった。
窓を二寸程開けると、
外から涼しい空気が頬に当たるのを感じた。
優「黒翔のあくび、初めて見た」
沙「え!?」
優一の声に、私は
首をくるっと向ける。
ソファーに深く座っている優一が、
可笑しそうな目で私を見ていた。
…あ、あくびなんて普通だよ…っ
当たり前のことなのに、
どうして顔が赤くなるのだろう。
私は、そんな自分を誤魔化すように
優一に微笑み返した。
優「どんどん自分を出してる…。
いいんじゃねーの、そういうの…」
彼の言葉に、
私は「そうかな」と笑った。